「A4」一枚アンケートで利益を5倍にする方法(セミナー講師:岡本達彦)

以前から実際にお会いしてみたいと思っていた販促コンサルタント岡本達彦さん。
当ブログでも、書評を書かせていただきました著書“「A4」一枚アンケートで利益を5倍にする方法”ですが、

前回の書評はこちら⇒【すでに多くの実績!】「A4」1枚アンケートで利益を5倍にする方法(著者:岡本達彦) - 【Book Hack !!!】ヨメバヨムホド

こちらを読んでから、岡本さんにずっと会ってみたいと思っていました。
本当に実績が豊富で、手法もわかりやすく、いまだに重刷をされているところが、実際に成果がでている証だと思います。
ちなみにこちらも出版と同時に読ませていただきました。。(書評は書いてません)


その岡本さんが、今回近くの商工会議所でセミナーをするという情報をキャッチしたのですぐに申込みました。
以前にチャンスがあったのですが、逃してしまった経緯がありましたので、今回は即申込みました。何事も行動力とスピードだと実感。

夜からスタートの、天候は大雨というコンディションは最悪な感じでしたが、セミナーは大変良かったです。
まず岡本さんの話し方が大変上手かったです。人柄というか、堅苦しくなく、飽きさせることなく、わかりやすい言葉で、聞きやすいペースで、プレゼン技術は参考になりました。これは、本でわからない部分ですよね。セミナー参加してよかったあ〜と思いました。
プレゼンは経験が重要と思いますが、岡本さんは色んなところでセミナーされ、場数を踏まれてますので、やっぱり安定感が違いますよね。

セミナー内容としては、まずはアンケートをしました。岡本さんとくればA4アンケートですが、いきなりアンケートかよ!と思った次第です。ただ最初にアンケートをやることには理由があり、その理由には納得しました。
理由については、また皆さんもセミナーに参加してみてください!

岡本さんは、セミナーを受ける姿勢、取り組む姿勢を重要視されてました。自分から学ぼうという意識がない人がいくら学んでも一緒ということですね。
確かにセミナーでも読書でも、何事も自分を磨きたい、成長させたいという人でないと、何も身につかず、ただ無駄な時間を浪費するだけになってしまいます。
私は自分から学ぼうという意志は誰よりも負けない自信はありますが、あらためて意識しなおした次第です。

販促における内容で一番印象に残ったのは

自分で考えない


という点です。

自分で考えずにお客様の声をまずは聞いてみる。
チラシやDM等の広告を作る際に、多くの方が自分であれこれ考えて、自分なりにお客様はこう思っているに違いないと考えて制作されています。
結果がでてたらそのやり方で良いのかもしれませんが、いまいちレスポンスが悪いとういう方は、一度自分で考えずお客様の声を聞いてみましょうというのが、“自分で考えない”ということです。

自分がプロになればなるほど、お客様の目繊に立てなくなります。
長年仕事を続けていると、その道にどんどん詳しくなっていきます。詳しくなっていくにつれ、周りからすればすごいということも、自分としては当たり前のこと、無意識でしていること、という状態になり、周りとのギャップが生じてきます。
時間がたつほど、お客様の気持ちがわからなくなるということです。

自分で考えず、お客様の声を聞き、自社の強みを知ろうというのが、岡本さんの代名詞“A4アンケート”です。
アンケートを喜んでくれる人(ファン)の解答をもとに広告を作ると、同じような人が集まってくれます。
ファンと同じような人達ですので、利益もたくさんもたらしてくれますよね。

ファンと同じような人達を集める理由、集めるメリットはなんでしょうか?
利益が増えるとことです。
これはどういうことかといいますと、俗にいう2:8の法則の考えをもとにしています。
ファンの人(いわゆるコアな人)が全体の2割とすると、そのファンの人達だけで売り上げの8割をもたらしてくれるという法則です。(業種業界によって、数字は変わってきます)
顧客100人で売上100万円とした場合、20人の顧客が80万円の売上をもたらしているということです。一人当たりの売上が大きいので利益額も当然大きくなります。ですので、こちらの20人のファンと同じような人達を集める方が、効率的であり効果が大きいとうことです。売上20万円のために、80人の顧客と取引する労力を考えると、一目瞭然ですよね。

アンケートをとってお客様の声を聞くというのは、著書を読んでわかっていたのですが、ファンと同じような人達を集めるために、という点が、今回のセミナーで再発見した部分です。
岡本さんのこちらの一言が印象的でした。

広告は広告に書いている人が来る。


当たり前のことかもしれませんが、すごく印象に残りました。
やっぱり実際にセミナーで話を聞くと、得れるものが違いますね。
参加して良かったです。


再読してみよう。

武井壮さんの記事を読んでみて

武井壮さんがマスターズ陸上で世界一になりました。

記事はこちら
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150816-00000197-sph-ent

インタビューの中で、努力を継続することの素晴らしさについて語られています。
こちらの記事を読み、大変感銘を受けました。
武井さんはテレビなど芸能人としての仕事をこなしながら、毎日トレーニングを継続してきたそうです。その積み重ねが、今回の世界一の結果につながったとおっしゃられていました。

そこで思い出したのイチロー選手のこちらの言葉です。

小さいことを重ねることが、とんでもないところに行くただ一つの道だと感じている


継続するって本当に難しいです。
私も一念発起して、挫折しての繰り返しで、継続していることってないんですよね。唯一、
平日の早起きだけはなんとか続いてます・・・。

成果がみえてこないと、人間なかなか続けれないものです。最初に成果をすぐに期待してしまうので、すぐに成果がみえないと挫折してまう方が多いのではないのでしょうか。
小さいことを積み重ねていく精神力が、一流とその他を分けるんでしょうね。


努力といえば、こちらの書籍を思い出しました。

1万時間ルールについて提唱されていましたね。
「才能が花開くまでには1万時間という長い時間の訓練・努力が必要である」と。
ただ、ダラダラ練習を1万時間してもダメで、最適な努力を1万時間積み重ねていかないと才能は開かないそうです。

今努力していることが、最適かどうか、そこを判断するのが難しく、これはセンスもあるのかなかと思う次第です。

以上。

【頭一つ抜けよう】2%のエース思考〜あなたはいつまで「同期」の中に埋もれているのか?(著者:小杉俊哉)

<はじめに>
起業家のように企業で働く」が出版された頃から気になっていた著者の小杉さん。


なかなか読む機会がなかったのですが、今回ブラッとビジネス書の新書コーナーに立ち寄った際に、衝動買いしてしまいました。
その日、会社のことでイライラしていた私ですが、手に取った本書の目次を見て、即買おうと
思いました。

私の目に最初に飛び込んできた目次は、
〝たとえば、イチローが、長谷部誠が「文句を言う」のを聞いたことがあるか"・・・でした。
イライラしていた私は、この目次を見ただけで、「確かにそうだな」という思いになり、ストレスはスーッと消えていました。
一流を目指すには、つまらないことに怒ってても仕方がない!と、目次だけで決意を新たにした、影響されやすさピカイチのtakahiroomです。





<本書で心に残ったところ>

転職しようかどうか、などと考えている暇があったら、その時間やエネルギーを使っていくらでもやれることはあるはずだ。
今の会社で、貢献できないようであれば、別の会社に移っても大した貢献はできないものだ。
肚を括って、好きなように動いて、新規事業を立ち上げたり、会社の改革をしたりしたら、その実績を引っさげて、次の会社に移っていけば、相当の条件で迎え入れられるはずだ。
「辞めるのを止めて」会社に残り、いろいろと仕掛けた人間はその後どうなるかというと、実際には会社を辞めないでそのまま働き続けていることが圧倒的に多い。なぜなら、自分の思うようなことができているので、転職する理由がなくなってしまうからだ。


前作のタイトル「起業家のように企業で働く」からも推測できるように、小杉さんは起業家、サラリーマンという職業に関わらず、自立意識のある人間になれということをおっしゃられています。働き方について意識を変えよということです。

サラリーマンでも自立意識が高く、結果を残すことによって、組織という枠組みの中でも、自分の思うように組織を動かし、自分のやりたいことを成し遂げている一流は、本書でいう約2%に該当するエース思考の方となります。

引用させていただいた箇所を読み、私自身すごく反省しました。
つい隣の芝生は青く見えるではないですが、今の仕事で誇れるような結果を残していないにも関わらず、他の会社の求人を検索してみたり、転職してみようかなと考えたりすることがよくあります。
もっと面白い仕事があるんじゃないか、他社ならもっと大きい仕事ができるんじゃないかという心理状態で探しているんですね。

ただ、今の仕事でも、もっと頑張れば、もっと面白くなる可能性があり、もっと大きい仕事ができる可能性があります。ただ単に、今自分自身がやりきっていないだけだということに改めて気づきました。
今のチカラで転職なんかすれば、ズタボロになっています。

転職先を探す時間やエネルギーは、小杉さんがおっしゃられているようにもったいない時間ですね。
今の仕事で、自分は何をしてきたか?と自問自答したときに、何もなかったのが、今の自分でした・・・。(反省)

転職とかって、自分で探してたらダメですよね。今の仕事で結果を残していけば、自然と周り(自社および他社)から求められるはずです。
四の五の言わず、今の仕事に集中し、もっとスピード・行動力を上げて爆進していかねばと決意した次第です。

自分を戒める意味で、最後に引用させていただきたいのがこちら

自分の優秀さにあぐらをかいてしまうと、その後は成長しない。従ってその集団の中かの2%である超一流になることは到底できない。
出発点は低くても学習し続けることができれば、いつまでも成長できる。一流になることも、一流であり続けることもできる。


継続はチカラだ!



2%のエース思考 - あなたはいつまで「同期」の中に埋もれているのか? -

【営業はクロージングが肝!】成約率98%の秘訣(著者:和田裕美)

自身の仕事のやり方を見つめなおす機会ってありますか?職場で中堅、職場での評価も悪くない、上司からも怒られることがなくなったという方は、自分を見つめ直す機会、見つめ直そうと思うきっかけがなかなか無いのではないでしょうか。


特に営業職の方はこちらの傾向が強いかと思います。
営業は個々人の感覚的な部分があるため、他人の営業スタイルは取り入れづらく、自分の型でやり続ける方が多いです。特に今の仕事を無難にこなしていれば、自分の営業スタイルを見つめ直すことはほんとどないと思われます。


ここで私事で恐縮ですが、最近の私(営業)はスランプに陥ってました。お客様と良好な関係を築いているにもかかわらず、成果に結びつかないという悩ましい現実にぶつかっていました。
どうすれば今の状況を打破できるのか・・・。毎日苦悩していました。読書およびセミナーなどを通じて自己啓発は続けていましたので、自分なりに色々努力もしてるのになぜだろう、と考えていました。


そう考えているうちに、ふと思いました。
そういえば、自分自身の営業のやり方を見つめ直したことがないなと・・・。前述のようにビジネスに関わる勉強は常にしていますが、営業のやり方自体を学ぼうとしたことがないことに気づきました。
今まで学んでこなかった理由を考えると、営業は答えがない仕事であり、他人から教えられるものでないと自分自身考えていたからです。
ただあれこれ試しても出口が見えない長いトンネルが続くなかで、現状打破するために、今まで自分がしたことがないことにトライしてみようと考えました。
自分の営業について振り返ってみてみようと。
恥ずかしながら初めて振り返るのですが・・・。
そこで気づいたのがクロージングの弱さ。お客様と良好な関係は築けているので、提案までは真剣に聞いてもらえるのですが、なぜか決まらなかった。
あれこれ考えているうちに、もしかしてクロージングってやつが原因???に辿り着きます。
クロージングは重要って聞いたことはありましたが、私自身、クロージングを軽んじてました。提案さえよければ成果につながると考えていました。
ただ、今の現状を考えると本当にクロージングのスキルって必要なのかもと思い始めました。
クロージングって学んで磨かれるスキルなのか?スキルを必要とする場面か?と昔は思ってましたが、今回は一度勉強してみようと思い、本屋さんにいきました。


そこで手に取ったのが和田さんのこの書籍。運命?と思うくらいドンピシャのタイトルでした。
和田さんは営業のスペシャリスト(ブリタニカ時代に世界2位!)なのは知っていましたので、すぐに本を購入し、一気に読みました。


営業の本はほとんど読んだことがなかったのですが、自分の仕事を振り返る意味で大変よかったです。文章もわかりやすく、かつ実勢的な内容であり、ストンと腹に落ちました。
自分自身クロージングの意識が低かったと感じました。クロージングが営業の結果を左右することを知りました。
クロージングは、お客様にとっても決断をする重要な瞬間。ですので、当然営業の私たちにとっても重要な瞬間でもあるんですね。
今までは提案の中身さえよければ、自然とお客様は購入してくれると考えていましたが、ガラッと意識が変わった一冊となりました。


ちなみに、最近つかったクロージングの一例。


お客様:○○○の部分が改善されたらいいんだけどな〜。
私:そうですね。もし○○○の部分が改善されたら、ご利用いただけるということで良いですか?
お客様:そうだね。他は特に他社さんと遜色がないからね。


これ、和田さんの本から学んだクロージングスキル。即実践、いい感じでした。


なんか長くなりましたが、新人の方もそうですが、中堅の営業マンにも必読の一冊です。最近なかなか成果につながらないあなた、ぜひ一度お読みください!



【満員電車から抜け出したい!】1人で年商1億円のネットビジネスをつくる方法(著者:中村あきら)

好きな土地で仕事ができる幸せ!

<読んでみた感想>


「働く場所を自由にしよう」


ネットビジネスで儲けましょう!というのがメインテーマではなく、時間や場所に拘束されない働き方をしよう、ただし収入は東京クラスの収入を得よう!というのが本書のテーマ。


素敵ですよね。働く場所を自由に決めれるって。


最近あまり耳にしなくなりましたが、ノマドのような働き方の内容かなと思ったら、全然違いました。
ノマドは、組織に属さない個人(フリーランス)が、企業から業務を請け負ったり、ブログ書いたり、みたいな働き方ですが、著者の場合は、個人ではなく夫婦で、そして従業員やアルバイトを含めた組織で動かしていく、ネットビジネスの中のネットショップ運営を選択されました。
様々な条件(好きな土地...etc)から絞り込んだ結果、ネットショップ運営なら、場所を選ばず、東京と同等以上の年収を得ることも可能だと判断されたとのことでした。


ちなみに、「場所にしばられないビジネス」を考える際に、決して選んではいけない著者のいう条件は
・人間関係に利益が依存するビジネス
・リアルの場において収益がもたらされるビジネス(講演など)
リアル店舗などのビジネス
・自分以外の雇用主が発生するビジネス(人材派遣など)
でした。


好きな土地で働けるベネフィットとして、著者は
「自分にとってちょうどいい生活、スタイルを設計できること」と言われております。
例えば、
・働く場所が自由であれば、子どもが病気になったときに、看病しながら仕事ができる。
・引きこもりぎみで、苦手な人間関係にストレスを受けながら仕事をしているなら、働く場所が自由であれば、部屋で自分だけの世界で成功することができる。
・起業家だったら、東京や都心部でしか情報や人脈を集めることができないところが、働く場所が自由であれば、世界をまわり、世界中のビジネス、世界中の人脈を探すことができる。


など、働く場所の自由を得ることができれば、選択の可能性が大きく広がる!とのことでした。
おっしゃる通りです・・・。
働く場所が限定されると、窮屈で不自由ですよね。住まいの安さも著者はメリットとしてあげられてますが、私的には、こちらの選択の可能性が広がる!という点が超メリットであり、私個人としても、いつかはこうなりたい!という気持ちだけはあります。
私はサラリーマンで、通勤に電車を利用していますが、場所や時間に縛られ、あと組織に縛られています(笑)
以前は、セミナー講師とか良いなあと思ってましたけど、場所と時間に縛られますよね。


本書内では、特別テクニカルな手法が書かれているわけではなく、ネットショップ運営にて実際に著者がトライ&エラーした結果や気づきがリアルに書かれています。本当にリアルです。
大変実践的な内容で説得力がありました。
著者は、家具のインターネット通販を運営をされており、今は年商3億円ぐらいだそうです。
夫婦2人で運営しているとのことです。羨ましい・・・。
どうやって当ショップを成長させてきたかは、本書にてご確認くださいませ。何度も言いますが、実体験の内容ですので濃いです!
家具という競争激しいカテゴリーですが、戦う場所(ターゲット)の切り口を変えた戦略が素晴らしく、勉強になりました。


あと著者のような考え方(視点)って面白いなと感じました。
・一流大学出身、MBAホルダー、育ってきた環境がエリート、資金力があったというわけではなく、普通のお兄ちゃん(失礼!)が、生きていく手段として色々な条件の中からネットショップをはじめられた点。
→ネットショップに興味があったというわけではなく。
・好きな場所で働くことを前提にして、どのような生き方(仕事)をしていくかを考えると、適したビジネスモデルが見えてくるという点。
・好きな土地(沖縄)を拠点にしてショップ運営しているそうですが、沖縄にビジネスパートナーどころか、友達もまったくいないが、わざわざその土地や人になじむ必要はないという点。
→本書で書かれている理由に納得。

このように、著者の考え方が、今までの成功本とは違った感じなので、新たな気づきが私の中で沢山ありました。
EC業界は、外資系大手ECの台頭や大手メーカーのEC参入など、競争は激化、ショップも飽和状態です。
また無料でネットショップが作れる時代になり、地方で一人ほそぼそと小さいショップを運営していく方も沢山でてくると思います。
リアル店舗は、場所の制限があるので限られた数の競合しかいないですが、ネットは競合数は無制限。市場に参入してくる企業・個人がすべて競合になってきます。
そうなると、あとは知恵をしぼりアイデアをだし、どう他社との違いをターゲットに理解してもらえるかが肝になってきます。非常に厳しい業界ではありますが、今後の動きに注目していきたいです。


今回も良書に出会えてよかったです。ありがとうございます。




東京以外で、1人で年商1億円のネットビジネスをつくる方法

【本物のマーケター!】USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?(著者:森岡毅)


マーケティングは実体験から学ぶべし




【読んでみた感想】
今、話題のUSJさん。今関西で一番元気の良い会社が、USJさんではないでしょうか?今年お目見えしたハリーポッターを目的に、連日多くの人で賑わっています。
2001年に鳴り物入りでオープンした当時には、来場者数は年間1,000万人を超えましたが、年々減少し、700万人台前半まで落ち込みました。それが今や1000万人以上の来場者数。これぞ“V字”回復。すごいですよね。
年間で300万人も集客が増えたということですが、驚くべき数字です…。



そのV字回復の立役者が、著者である森岡毅さんです。役職はCMO。マーケティングのトップです。
前職は外資系メーカー(P社)で日用品のマーケティングをされていた方でして、いわゆるマーケティングのプロです。
その著者が、集客に苦しんでいたUSJ(マーケティングのプロを探していた)にキャリアチェンジし、来場者数1,000万人という目標に向って、マーケティングの経験を生かしたアイデアを生み出し、社内を説得し実行していくまでのプロセスが書かれた内容となっております。



こちらの本を読んだのは1年前ですが、最近著者がメディア等に取り上げられるようになったので、改めて本を読み直しブログに残そうと思いました。



私はマーケティングが大好きで、この手の本は手当たり次第読んでいますが、結構どの本も、内容は違えど言いたいことは同じ、原理原則は同じという感じでしたので、私の中で最近の新刊は興味のない対象でした。
でもこちらの本は違いました。全然違います。最初から最後まで一気に読んでしまいました。



まず驚いたのが著者の決断力。売上800億円の会社が、ハリーポッターに450億円投資したという点です。普通なら考えられないですよね。売上げの半分を投資とは…、リスク半端ないです。著者の、この投資は“イケル”という算段のもとになる分析力、洞察力、胆力に感心しました。



そして、ハリーポッターが完成するまでの3年間は、多額の投資の結果、集客にかける予算がほとんどない状態でした。ただ事業はその3年間も成長させなければいけませんので、集客を増やし利益を残すことが必要でした。そのために、数々のアイデアを練り実践する著者に感銘を受けました。アイデア自体凄いし、アイデアを導くまでの著者の努力、数字による分析力、行動力etc...、大いに心揺さぶられました。 



イデアの内容自体は、本書を読んでいただければと思います。インパクトのあるタイトル「ジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」の答えも、本書にてお楽しみください。素晴らしいアイデアでした。
最近、著者がなぜ注目されているのかといいますと、著者がクリエイターでアイデアを次々に生みだす天才とは真逆の人間だという点です。クリエイティブな左脳人間でない人が、どうやってアイデアをだして、ここまでのV字回復ができたのか。。。本書の肝になる部分です。
TV等でご存知の方もいるかと思いますが、本書の後半に、アイデアの生み出し方が体系的に書かれております。私自身も、本業にて実行中です。


今回肝になる部分とは別で、サラッと書かれている下記文章が印象に残りました。
「消費者とのズレを正すことは、マーケティングの根幹の使命です」
マーケティングは実戦でのみ鍛えられる実践学だと考えています。本からの理論だけが先行するマーケターは、差別化という美しい戦術に憧れて溺れることがあります」
たぶん枝葉的な文章の一つですが、腹に落ち反省させられた次第です。マーケティングはシンプル、企業が思っていることと、消費者が思っていることを一致させるということ。シンプルですけど、難しいことですよね。私も仕事柄、多くの企業様と接する機会がありますが、消費者視点でマーケティングをしている企業様はほとんどないですね。永遠のテーマです。


最後に、マーケティングのプロである著者が、経験から導き出したであろう下記内容が印象に残りました。
「いつも思うのですが、コロンブスの卵のようなアイデアは、後で考えてみると「なぜもっと早く思いつかなかったのだろう」と思うような、一見して簡単で何でもないようなことが多いのです」エンターテイメントという厳しい環境で戦い続ける著者。アイデアで勝ち続けるプロのマーケッターの実体験を1400円(税別)で学べるなんて、本って何て素晴らしいだろうと、改めて思わせてもらった1冊でした。


超オススメの一冊です!

【ヘリコプターで配達される日が来るのか】ジェフ・ベゾス アマゾンをつくった仕事術(著者:桑原晃弥)

ジェフ・ベゾス アマゾンをつくった仕事術

【ピックアップ】
「賢くあるより優しくあるほうが難しい」−ジェフの祖父
注意深くしていないと、自分の才能におぼれることもある。−ジェフ・ベゾス
賢さは天から与えられたものであり、思い通りにはなりにくいのに対し、優しさや思いやりは自分で選び取るものであり、自分の生き方や意志で決まる。

まずは始めてみる必要がある。最初の小さな丘に登れば、その頂上から次の丘が見える。−ジェフ・ベゾス

企業文化の3割は起業家が描く姿、3割が初期の社員の質、4割は偶然の作用で決まる。
人間が人間を差別することは決して許されないが、誰と働くか、誰と共に過ごすかを選ぶことについては、安易に妥協をしてはならない。

80歳になった時に今の決断を後悔する可能性はゼロ。そう考えたら決断するのは信じられないほど簡単になった。−ジェフ・ベゾス
後悔最小化フレーム・・・歳を取って人生を振り返った時、どちらの道を選んだほうが、より後悔をしないですむのか

緻密な計画を立てたのは、計画を書き表すこと自体が計画実現のトレーニングになるからだ。隠れた問題点を発見し、検討することができる。

顧客のための努力をおろそかにしたら、経営はすぐに行き詰まる。大げさに言っているわけではない。−ジェフ・ベゾス
サービスをよくすれば顧客の財布は自然にゆるむ

顧客は常に正しい−ジェフ・ベゾス

5、7、10年と待つつもりで進めなければならない。でも、10年待てる会社はなかなかない。−ジェフ・ベゾス

他社が待てないくらい長く待てる会社が勝つ。−ジェフ・ベゾス

いいサービスは「何でもできます」。最高のサービスは「すぐできます」。


ジェフ・ベゾス アマゾンをつくった仕事術

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