【ストーリー仕立てでわかりやすい戦略本】すべては戦略からはじまる(著者:西口貴憲)


すべては戦略からはじまる―会社をよくする戦略思考のフレームワーク


【読んでみた感想】
小説仕立てになっており、大変読みやすい戦略本でした。これでもか!という言いたくなるくらい、フレームワークを物語内で使いまくっています。

MBAホルダーの人は、頭の中で自然と、このような様々なフレームワークに当てはめていって、戦略を策定していくんだろうなあと、一人感心した次第です。

一連のフローはわかりやすく、フレームワークの使い方だけではなく、どの場面で使うのか、どの目的を達成するためにそれを使うのか、別のフレームワークとの連携した使い方など具体的に示されており、社会人一年目〜中堅の社員まで、幅広く役に立つような内容になっています。

机上の空論だーという方もいるかもしれませんが、頭の体操という意味では良いと思います。頭の中が整理され、すっきりします。

自分達で考えた戦略を、確認の意味で、フレームワークを補助的に使うのがベターかなと思うのですが、こちらの本では、フレームワークを使って戦略を考えるというプロセスでしたので、どっちが良いんですかね。私にはわかんないっす。

読みながら、この名作3冊を想い出しました。
三枝 匡氏 


この3冊は応用編という感じで、よりリアリティある内容でしたね。

【ピックアップ】
●経営戦略がないと、経営資源の適切な配分ができない

●理念を持っていないと思っている人のほとんどは、単に言葉にできないだけといってもいいかもしれない。

●会社の問題点を探すとき、私は必ず財務分析から始めるの。そのほうが低迷している要因の仮説を立てやすくなるからね。 ※財務諸表を他社と比較する際に、項目を合わせるために加工したりする点が勉強になった。例えば代理店に払うロイヤリティは、割合が変動しても決まった費用なので、製造原価に含めてしまうくだりなど。

●SWOT分析→外部環境・内部環境→外部環境(マクロ環境・競合・市場)→マクロ環境(PEST分析) ※PEST分析…政治・経済・社会・技術の側面から分析する

●ビジネスの決断をするときは、様々な数字が必要になってくるときがあるわ。細かいところまでわからなくても、大体の数字がすぐに欲しいというときもあるわよね。そんなとき、フェルミ推定の考え方が役に立つの。

●ビジネスシステム・・・製品をユーザーに届けるまでの事業活動の流れを示すフレームワーク

●どの弱みも同じ重みと捉えてはダメ。

●SWOT分析の結果を、SWOTマトリックスへプロット。

●事業ごとに投資を増やしていくか、投資を抑え回収を図るか、それとも撤退を考えるか。その決定を下す手助けとして、プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)というものがあるの。

●PPMの背景にある基礎理論の一つ、「経済曲線効果」 ※一つの製品の累積生産量が2倍になると、生産コストは2〜3割下がる、というアメリカの研究結果がある。
もう一つが「プロダクトサイクル理論」

●市場成長率が低い時期は競争が激しくないから資金の流出は大きくないわ。一方、成長期のように市場成長率が高いときは、投資を打って差別化を図るために積極的な投資が必要になるのよ


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