【中小企業こそブランディングを】奈良の小さな会社が表参道ヒルズに店を出すまでの道のり(著書:中川政七商店 十三代 中川淳)

奈良の小さな会社が表参道ヒルズに店を出すまでの道のり。


以前に読んでまとめていなかったので。
著者は他社で数年働いた後、実家である中川政七商店に就職しました。奈良の麻織物メーカーとして、300年近い歴史をもつ当商店。そこにブランディングという考えを、著者は持ち込まれました。


【まずは結論から】

中小企業だからこそ、価格競争に巻き込まれることなく、会社全体でブランド価値を上げることに注力し、ブランドという付加価値で勝負すべし。


【感想】
著者はこう言われています。

中小企業だからこそブランディングは必要な考え方である。なぜなら規模が小さい分、方向性が一つに定めやすいからだ。
他のメーカーの経営者を見ていると、常にヒット商品をだすこと、売れる商品を作ることを最重要と考えている人が多いように思えることがある。私ももちろん売れる商品を作りたいとは思っている。でもそれが最重要で、ヒット商品について常に考えているかと言われるとそうではない。いつも考えているのは、「どうすればブランド価値が上がるか」である。


前提として、著者がいうブランディングというのは、企業全体としてのブランド価値向上という意味と、私は解釈しています。
私も仕事上、多くの中小企業様と接する機会がありますが、自社のブランド価値向上について、考えている企業はなかなかいらっしゃいません。恐らく、ブランドは大企業の問題であると認識されています。

中小企業の社長に、ブランディングをきちんと考えてみればどうですか?とたずねると、ブランディングすれば、いくら儲かるんだ?という反応が確実にきます(笑)
すぐに売上のつながるわけではなく、目に見えて効果がわかるわけでもないブランディング。皆さん、コツコツ積み重ねるというのが苦手です(笑)

しかし、ブランディングは重要だと思います。営業してて実感します。あまりに特徴のない企業が多いですから。
ブランド価値向上を図る戦略の方が、これからの時代生き残っていけます。価格勝負は絶対に避けるべきです。

要するに、ブランド戦略ってそんな難しいことではなく、企業としてのミッションをきちんと持ち、全社員・全パートナーがそれを軸にビシネスをしていく。単純にそういうことだと私は思っています。
ハードでは、オフィスや名刺、ソフトでは社員の考え方など、すべてのリソース(ソフトもハードも)を、ミッションを軸に考えるということが、企業のブランド戦略かと。

本書につきましては、不動産の選び方や、人の採用など、会社全体として、取り組むべきブランド戦略を、実体験に基づいて書かれています。
老舗ということ自体がブランド化してるイメージありますが、恐らく、その後ろでは、著者のようなブランディング戦略があるよかもしれませんね。

最後に印象に残った一言があります。

「変えるべきところ」と「変えてはならないこと」をきちんと見極め、継続させていくことこそが、老舗の使命です。


深いぃ。


Amazonでも評価は高いです。


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